PROJECT STORY

潜在ニーズを汲み取り、
「できない」を「できる」世界に

開発戦略本部 包装資材システム課
スペイン語学科卒
2008年入社

ニーズを形に!そして広がる仕事の幅

入社二年目の頃、産業資材を扱う私の部署では、紅茶ティーバッグに使われる不織布という資材を紅茶メーカーに納入していました。当時、世間では抽出が早く本来の茶葉の味と香りが十分に引き出されるピラミッド型の三角ティーバッグが流行。私のお客様でもその導入を検討されていましたが、市場には顧客ニーズを満たすスペックの製造機がなく、頭を抱えておりました。

そこで当社は高速で生産効率の高い機械装置を開発することで、同時に不織布の継続的な受注も見込まれる、大きなビジネスチャンスがあると考え、機械商社である当社の強みを活かし、当社が中心となって新装置の開発へ乗り出しました。私の所属する部署の扱う商材は資材ですので、機械知識のある部員はいません。ですので、当社の装置事業の社員と連携をとりながら、協力メーカーの選定、機械スペック、コストバランスの要求、試作、そして何度もテストを繰り返し、デモ機の完成までたどり着きました。国内での販売の目処がたった頃、上司より「スペインでの国際展示会を担当してくれ」との指示が。未だビジネス経験も浅い私がその大役を担う事となったのです。

0から1をつくること

展示会は多くの方に製品を知っていただける絶好の機会。しかしこの装置は、国内の展示会へもまだ出展していなかったため、販促資料も何も無く本当にゼロからのスタートでした。PR用のDVD、カタログ、販促サンプルの制作、また顧客リストと招待状作成、マーケティングなど当社で準備すべきことは山ほどありました。顧客リストを作ろうにも、JETROや専門雑誌を片手に世界の紅茶メーカーを調査するところから始める必要があります。商社であるが故、新製品デビューのノウハウが乏しい上に、前例も無いので頼れる経験者も多くありません。上司や先輩とアイディアを出し合いながら準備を進めました。

そして迎えた展示会当日。事前準備もしっかり整えたつもりでしたが、機械と展示場のエアー源を繋ぐ継ぎ手が足りないというトラブルが発生。慌てて現地の水道屋まで走って買いに行くことに。準備不足と自分の機械に対する知識の乏しさを思い知らされ、さらに他出展メーカーの展示方法に圧倒され、自分の力不足を感じました。

装置はなんとか思うように動き無事展示会は終了し、受注の見通しも見えて安堵はしましたが、私としては反省点や学びの多い展示会となりました。

異文化も超えて、信頼を勝ち取る

海外初号機の受注となったのは、ロシア最大手の紅茶メーカー。当社としてほぼ実績の無かったロシアとの取引は想像以上の困難の連続でした。マイナス20度の国に足を踏み入れ、40〜50ページある英語の契約書の内容を読み込んだこと、決裁までのスピード感が日本と全く異なること、現地へ行かなければ分からない仕様のズレや、現地の文化の違いなど、あらゆるトラブルや課題を一人で体感し、解決してきたことは、困難の後、大きな自信にも繋がりました。

海外案件に関わって初めて見えてきたことは、全てをはっきりと明確にさせることの重要性と、自分が責任者であるという自覚を持つこと。すぐに決裁できるマネージャーが相手ですから、日本以上に海外では自分の発言がプラスにもマイナスにもなる。完全に安心してもらうまで現地に留まり、真摯に対応することで信頼を得て、仕事を任せて頂くことが出来ました。

新しいニーズと市場トレンドをキャッチする

最大手の紅茶メーカーがこの装置を採用したことで当社の認知度もアップし、他社紅茶メーカーからの問い合わせも増えました。三角ティーバッグが世間に浸透するに連れ、当社の高速の三角ティーバッグ生産装置も順調に売上を伸ばしています。「Twinkle」と名付けられたこの機械は現在、業界最速クラスの装置として知られており、当初の目論み通り不織布の継続的受注も獲得できています。当時2〜3名で始まったこのプロジェクトも、今や正式な一つの課となり産業資材事業の柱となりました。

今回のプロジェクトでの経験を糧に新たなビジネスを模索しているからこそ、日々の努力も欠かせません。プライベートでもスーパーやデパートで紅茶やコーヒーのコーナーを見つけたら、必ず立ち寄り市場トレンドをキャッチしています。常にニーズのトレンド、課題を模索するアンテナを立てておく。ビジネスチャンスは今のビジネスには無関係の製品や分野にもあるのではと考え、Twinkleに続く二つ目の柱をつくるべく日々模索しております。

野心があるひと、求む!

ツバコーで活躍している人の特徴は、自分のアイディアを発信する力がある人、部署に関係なくリーダーシップを発揮できる人。ツバコーには、いろんな業界と繋がりのある部門、人がたくさんいます。そんな人たちと一緒にタッグを組んで、新しい取り組み、新しい提案を行うことが、これからのツバコーに求められることだと思います。 野心があって、新しいことに取り組みたいという人、海外志向のある人、大歓迎です。私の仕事は、次の世代に、自分の経験を伝えていくことだとも思っています。ぜひ、一緒にツバコーの未来を支えていきましょう!

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